塔1月号栗木京子選歌欄評にとりあげていただきました。
そのたびに均してきたる感情かサラバンド聴くときにこぼるる
/中田明子「塔」2015年11月号
「感情」、しかもたびたび「均」す必要のある感情とはどんなものだろう。初句の唐突さと謎かけのようなニュアンスがもどかしいが、作者自身にも解明できない感情だからこそうたうのだと言えそうだ。「サラバンド聴く/ときにこぼるる」という句またがりが、サラバンドの少し重たく引きずる舞踏のリズムを再現しているようで心を惹かれた。
(評・山下泉さん)
ありがとうございました。