欅のみえる家から

中田明子(なかた あきこ)のブログ。心に響く短歌の備忘録。塔短歌会。〈西窓の欅の右へと日没の場所の移りて春が近づく〉

塔9月号山下洋選歌欄評に

塔9月号山下選歌欄評にとりあげていただきました。

けむる春だれもが遠く つややかな檸檬の輪切りを口にふくめり

/中田明子「塔」2016年7月号 

春の季節感がよく表れている一首である。「誰もが遠く」という主体の把握は、輪切りの檸檬を口にふくむというささやかな行為によってあまり寂しさを感じさせない。つややか、という言葉から、檸檬のはちみつ漬けなどを想像した。読み手の口の中にも、甘酸っぱさが広がっていく。

(評・川上まなみさん)

 

ありがとうございました。