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欅のみえる家から

中田明子(なかた あきこ)のブログ。心に響く短歌の備忘録。塔短歌会。〈西窓の欅の右へと日没の場所の移りて春が近づく〉

一首鑑賞〈青いながぐつ〉

雪の中とりのこされた靴がある子どものための青いながぐつ /安田茜「default 」 雪のなかにとりのこされた青い長靴は、たとえば雪をみればうれしくてあとさきも考えず飛び出していった幼さそのもののように、あるいはそんな子を案じつつ見守る親心ように、…

〈水位〉

教会に入ったことは三度ある 川の水位は日ごとに戻る/安田茜「weather」『かんざし』創刊号 作中主体はどんな状況下で教会に入ったのであろうか。これまでに三度だけ、ということはクリスチャンではないけれど、ということだろう。単に地元のあるいは旅先で…

〈手紙〉

読みかけの手紙のように置いてある脱がれたままの形にシャツは/安田茜「twig 」『京大短歌』22号 場面としては夕方あるいは夜、恋人が自分の部屋にやってきて、いかにも無防備にシャツを脱ぎ捨てているのだろう。そのシャツを作者は「読みかけの手紙のよう…