中津昌子
影かもしれぬわたしよりのびこの影は日傘ゆたかにひろげて歩く 歌集にしばしばみられるのは、わたしという境界が曖昧に溶けだすような感覚である。この歌においても、そもそも影かもしれないわたしからのびる影、というどこか自分を俯瞰しているようなまなざ…
影かもしれぬわたしよりのびこの影は日傘ゆたかにひろげて歩く 歌集にしばしばみられるのは、わたしという境界が曖昧に溶けだすような感覚である。この歌においても、そもそも影かもしれないわたしからのびる影、というどこか自分を俯瞰しているようなまなざ…